御的神事と澁谷流奉崇会

11.29は渋谷の金王八幡宮にて、澁谷流奉崇会の説明会。去年の夏に「武家の大義と礼」という連続講座があり、大変興味深かったのだが、そのときの講師澁谷光重氏が、鎌倉時代より伝わる弓矢を用いた神事を現代に蘇らせよう、と呼びかけている会だ。

澁谷流引目式

「御的(おまと)」という神事は、五尺二寸の大的を弓矢で射ることで、弓矢の霊力により魔縁化生を祓うというもの。鎌倉・室町時代の宮中では、正月の弓場(ゆば)始めとして、天下国家の安泰を願い、天皇をはじめ皇族・公家・武士が一堂に会して壮麗にこの神事を執り行ったという。儀礼に参加した人は、それによって徳を積むことにもなる。

お正月によく神社で「破魔弓」を売っているが、この「破魔」という言葉は、そもそもは「的」と同義語であり、弓で的を射ることで「魔」を祓う、という意味も込められているという。また、弓は神様から遣わされた蛇である、ともされていた。

晴れの神事は壮麗であるほど、多くの人が参列するほどによいとされていて、奉納にあたって多くの人材が必要とのこと。儀式で使うための道具(的、その他)をつくる、など事前のワークショップもいろいろあるらしく、楽しそう。

御的神事と、それを開催するための澁谷流奉崇会についての詳細は金王八幡宮のサイトを。http://www.geocities.jp/ynycr674/ 日本の伝統に関心のある人にはきっと興味深いと思う。

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